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りんく


島根県 本田研治


○どんなカメラ?
空き缶カメラでレンズのはたらきをするのは、1つの「小さな穴」です。
ですから、この原理で写真を写す方法を「針穴写真」と呼んでいます。別名、ピンホールカメラとも言います。
ふつうのカメラで用いるフィルムは使わず白黒の印画紙(光に感じる薬品を塗った紙)に直接写します。また、撮影時間も普通のカメラとは ちがって、数分間かかります。

きれいに写真を写すためには、どんな工夫をしたらよいのでしょう。さっそく、挑戦してみましょう。


1.空き缶カメラを作ろう



方法
(1) 針穴をあけるアルミ板を切り出す。
ジュースなどアルミの空き缶を切って、たて横約3cmの平らなアルミ板を作る。
(2) アルミ板に針穴をあける。
ボール紙の上にアルミ板をのせ、まち針を立てて金づちで軽くたたく。
(3) 空き缶を加工する。
ポンチで約5cmの穴をあける。
缶の内側をスプレー缶(つや消し黒)で塗る。
(4) シャッターと取り付ける。
缶の内側から針穴のあいたアルミ板をビニールテープではり付ける。
針穴を黒ビニールテープでふさぐ。これが、シャッターになる。

2.空き缶カメラで写真を写そう

方法
つぎの手順で行いますが、(1),(2),(3)は暗室中で行わなければなりません。
そうしないと、印画紙が感光してしまい、現象しても真っ黒になってしまいます。

(1) 印画紙をカメラに入れる(暗室中)
印画紙を空き缶の大きさに切り、缶の奥にはり付ける。
(2) 撮影する。
写したい物にカメラを向け、台の上などに置いて固定する。 シャッターあける時間(露出時間)は天候にもよりますが、晴れの日で30秒〜1分間、曇りの日で1〜2分間程度とします。
(3) 現象する。(暗室)
暗室中で安全光(赤ランプ)をつけて、次の作業をします。
a.カメラから印画紙を取り出す。
b.現象液→停止液→定着液の順に印画紙を浸していく。
c.水洗いをする。
d.水拭きをして、ドライヤーなどを乾かす。



(4) 焼き付けする。(暗室中)
(2)でできた写真は、実際の風景とは白黒が反転(ネガ)していますから、これをもう一度密着して光を当て、現像します。
しっかり水洗いして乾燥させれば、これで完成です!

3.考えてみよう、工夫してみよう

(1) 写した写真の向きはどうなっていますか?
ア.実際と同じ向きに写る イ.上下逆さまに写る ウ.左右逆さまに写る
(2) はっきりとした写真を写すためには?
ア.針穴を大きくする イ.針穴を小さくする ウ.針穴を丸くする
(3) 空き缶の深さで写る写真はどうかわるだろう?
ア.深くなるほど写る範囲が広くなる イ.写る範囲がせまくなる ウ.変わらない
(4) シャッターを開ける時間がながくするとどうなるだろう?
ア.濃く写る イ.淡く写る ウ.大きく写る エ.小さく写る

4.挑戦してみよう

(1) 丸い茶筒のような缶ではどう写るだろう?
(2) 一つの空き缶に針穴をたくさんあけた場合には、どう写るだろう?
(3) 撮影中にものを動かした場合に、どう写るだろう?