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動物教材における動画の意義
動物教材では、実物の観察が一番望ましい。しかし、身近な動物の観察では可能であるが、例えば、分類上例に出される原始的哺乳類のカモノハシは、教室で実物の観察は不可能である。そこで、文章による説明、写真、そして写真だけではわからない特徴や生態を推し量ることができるのが動画である。カモノハシを例にとれば、「口はかものくちばしのよう。卵をうむが、授乳し、体毛がある。」といった説明だけでは想像がなかなかつかない。写真があれば明確になるが、さて、どのような動きをするのか、どんな生態なのかを知るには、動画による提示が必要となる。まさに百聞は一見に如かずである。 |
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メディアの動画コンテンツの特徴とメリット
・ディメリット
動画資料には、ビデオ(市販品やテレビ放送番組を録画したもの)や DVD、市販マルチメディア図鑑等のCD-ROMの中のムービー、インターネット上で公開されているものがある。しかし、教師が意図しようとする内容に合致しない場合は、自作動画コンテンツを作成する必要が出てくる。
自作動画コンテンツであれば、家や学校、地域の身近な動物についての動画を作成できる。また、「オウム貝の動きを観察させたいので、噴水口から水を出して反対に進む映像を作りたい」などの目的にあったものを作成できる。更に、デジタルビデオ編集により映像タイトルやロール式のコメントも入れることができ、生徒の興味関心を惹きやすい教材作成ができる。パソコン上で生徒の要求に合わせて何度でも繰り返し見ることが可能である。じっくり見たい場面は、一時停止で静止画像にすることもできる。これらの自作動画コンテンツは、自校だけでなく、インターネットで発信し情報を共有化することもでる。
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自作動画コンテンツの作成の手順
パソコン環境や使用ソフトにより違いはあるが、おおかたの流れは、以下のようである。
1.デジタルビデオムービーまたは動画撮影できるデジカメで動画素材を撮影する。
2.パソコンのハードディスク(通常Dドライブ)に取り組む。AVIファイルとして保存される。
3.ハードディスクに保存されたAVIファイルを、WindowsME以上に標準のソフトムービーメーカーで編集する。ナレーションを簡単に入れることができる。その後、拡張子WMVファイルで保存する。本ソフトは、WindowsXPではより簡単に操作性もよくなり、タイトルや説明を効果的に入れられるようになっている。
4.Windows Media Playerで動画を見る。
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授業で使用した自作動物動画コンテンツ
【第1時】ツバメ・ヤマアカガエル・ウグイス・カダヤシ・ウォンバット
【第2時】アホロートル・イワナ・バイソン・クロキツネザル・プレーリードッグ・カメレオン・ダチョウ・エミュー・カソワリ
【第3時】アブラコウモリ・アオダイショウ・ホシガメ・オウム貝・カモノハシ・マツカサトカゲ・タツノオトシゴ
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