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りんく


新潟県 雅楽 隆伸・村山 実





■作業手順
1.光の反射コップを作ります。


プラスチックコップの底をカッターナイフでふちを5ミリメートルくらい残すようにして切り抜きます。手を切らないように気を付けてください。
コップの口径より1cmくらい大きく正方形に切ったカッテングシートの裏の紙をはがします。糊のついた面をコップのふちにのせて,四方に軽く伸ばすようにしながら貼ります。しわにならないように貼ることが大切です。一度に押し付けずに,少しずつ外側に貼っていくとうまくできます。きれいに貼れたらまわりをはさみで切り取ります。

2.フォトトランジスタを使った光通信受信機を作ります。

(1) 右図の回路をプリント基板の上に組みます。次のページの実体配線図をよく見て組み立てましょう。
(2) 気を付けるのは,フォトトランジスタのE(エミッタ)とC(コレクタ)を間違わないように,コンデンサの極性(+,−)にも気を付けましょう。
(3) 回路が正しく組みあがったか,確かめましょう。
(4) 出来上がったら,電池をつないで,出力をアンプにつないでみましょう。フォトトランジスタを蛍光灯の光の方向に向けたとき,ブーンと大きな音がすれば,出来上がりです。
(5) フォトトランジスタに塩ビパイプでできたフード(覆い)を付ければ,ブーンという大きな雑音(ハム音)を減らすことができ,遠くまで光通信で音を伝えることができます。

■装置のしくみ
○光で音が伝えられるのはなぜだろう?


懐中電灯の光をプラスチックコップの反射板に当てて,天井に光を反射させて,声を出してみよう。「あー,あー,」と声を出すと光はどうなるでしょう。反射した光をよく見ると声の強弱で光の強弱が見えるかな?
光の強弱をフォトトランジスタは電流の強弱に変えてくれるのです。電流の強弱をフォトトランジスタと10KΩ(キロオーム)の抵抗で電圧の高低に変えてアンプに入れてさらに増幅し,スピーカーから音にして出します。
実際の光通信はもっと複雑な方法で信号を送っていますが,音声では,音声の強弱を光信号に変えて送信し,受信機側で音声信号に戻すのが光通信の基本です。

■ためしてみよう

少し,暗いところで実験すると懐中電灯の光でも30メートルくらいは十分届きます。どこまで,光で音を伝えることができるかやってみましょう。
一人でなく,二人のプラスチック反射板に光を当てて話をして,一つの光通信受信機で受信すると,二人の声が一緒に聞こえるよ。ためしてみよう。
参考
光を光ファイバーで伝えるようにすれば,外の雑音が入らずに音声をきれいに伝えることができます。たとえば,音声の強弱を発光ダイオードで光の強弱に変えます。その光を光ファイバーで伝えてフォトトランジスタの光通信受信機で電流の強弱に変換すれば,音を伝えることができます。もっと本物の光通信に近づきますね。